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諸岡 聡; Ma, N.*; 渡邊 誠*; 佐々木 未来; 冨永 亜希; 菖蒲 敬久
no journal, ,
近年、3D積層造形技術の一つとしてコールドスプレー(CS)法やウォームスプレー(WS)法による固相粒子積層技術が注目されている。これらの溶射技術は固相状態で金属粉末を接合していく点に大きな特長があるものの、積層厚さを増加させると、基板と積層粒子の界面に亀裂を形成し剥離する欠点が存在する。本研究は、高エネルギー放射光X線回折法を用いて、CS固相粒子積層材及び、WS固相粒子積層材における積層幅方向Y軸及び、積層厚さ方向Z軸の残留応力分布を計測し、残留応力と亀裂形成・進展・剥離メカニズムの関係を明確にすることを目的とし、以下の通りに得られた。(1)CS固相粒子積層材は、WS固相粒子積層材と比較して、結晶粒が微細かつ、高転位密度を有することが示唆される。(2)CS法による固相粒子積層プロセスではピーニング応力が支配的であり、WS法による固相粒子積層プロセスでは熱応力とピーニング応力の重畳が支配的になるため、固相粒子積層部の残留応力はWS固相粒子積層材よりもCS固相粒子積層材の方が高い圧縮応力を示す。(3)WS固相粒子積層材はCS固相粒子積層材よりも固相粒子積層部/基板界面近傍で最大引張残留応力Yが小さくなるため、界面における亀裂発生が抑制される。
千代 隼久*; 秋田 貢一*; 佐野 雄二*; 水田 好雄*; 玉置 悟司*; 菖蒲 敬久
no journal, ,
本研究では、極表層に残留応力を付与できる低エネルギーのレーザーピーニング4)(Low-energy laser peening: LLP)を電磁鋼板の打抜き加工面に適用し、残留応力の改善とそれによる疲労強度向上を試みた。実験は実験室系X線及び放射光X線を利用した、表面から内部に至るひずみ分布計測を行った。その結果、打抜きによって発生した高い引張残留応力がLLP施工によって圧縮残留応力に転換されること、LLP施工の圧縮残留応力生成によってバランスする引張残留応力は非常に小さいこと、そして、LLP施工時に発生する腐食を抑えたWEDM試験片において疲労強度が大幅に改善されることを明らかにした。
柴山 由樹; 諸岡 聡; 徐 平光; 菖蒲 敬久
no journal, ,
成形部品中の残留応力は、その耐水素脆化特性を理解する上で重要な因子である。しかし、形状による耐水素脆化特性の優劣を比較する方法は未だ存在しない。そこで我々はそれら成形によって生じる残留応力の応力状態を表す応力三軸度に着目した。本報告では幅広い応力三軸度を評価する引張試験を有限要素法による弾塑性解析より設計した。そして中性子応力測定装置を用いて引張変形中の応力状態を測定し、弾塑性解析結果との比較から、その妥当性を検証した。